アーミテージ・ナイ緊急提言

集団的自衛権の行使容認論解釈改憲はそもそもアメリカとの共同作業か。

2010年の出版ということを考えると、だいぶ前から絵は描き上がっていたとみるべきなのだろうか。

ここまで筋書きができていると、単なる陰謀論では片付けられない。

知れば知るほど恐ろしい。

 

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憲法九条と集団的自衛権(P270〜P272)

 

春原:日米同盟の進化・発展に向けて、日本がクリアすべき課題とは何でしょう。

 

アーミテージ:それは日本人が自ら決めることですね。それが第一に言えることです。次に憲法九条と集団的自衛権の問題は、この同盟関係にとって阻害要因となっています。それが二番目。三番目に言いたいのは、何も日本は憲法を改正する必要はないということです。ただ、内閣法制局による(憲法九条の)解釈を変えればいいのです。第四のポイントは繰り返しになりますが、ソマリア沖での自衛隊による活動(海賊対策)は集団的自衛権の行使と何ら変わりはないということです。中国が宮古海峡尖閣諸島の周辺に海軍の艦船を派遣して日本をいら立たせているのに、なぜ、日本はリスク・フリーの切符を中国に易々と与えているのでしょうか?

 

春原:内閣法制局の問題は色々な人が口にし始めていますが、一番熱心に指摘しているのは小沢一郎です。憲法解釈について、時には総理大臣をも超える権限を持っている内閣法制局の在り方を小沢氏はいつも批判しています。

 

アーミテージ:ただ、内閣法制局を廃止してしまったら、次に行き着くのは即、憲法改正ということになりますよ。内閣法制局があれば、まずそこに問題を提起して適切な議論を行えるでしょう。実際、それは現在も行われていることではありますが。

 

春原:ということは、憲法九条についてアーミテージさんは「改正」を望んでいるというよりも「解釈」の変更を求めている、ということですか?

 

アーミテージ:そうです、解釈変更です。憲法の条文はすでにそこにあります。日本はただ、自縄自縛に陥っているだけです。何度も言いますが、ソマリアジブチで日本が行っていること(と「憲法九条で禁じられている」と日本人が信じている軍事活動)に何の違いがあるのですか?二十一カ国と共同で海賊対策にあたっている日本の行動は集団的自衛権の行使以外の何物でもないのです。

 

春原:それは「国家的偽装(Disguise)」だと?

 

アーミテージ:そうでしょう。

 

春原:ただ、戦後、GHQから与えられた平和憲法を純粋に信じた日本人、特に知的、あるいは「進歩的」と言われるエリート層には「憲法九条が集団的自衛権の行使も禁じている」と感覚的、あるいは絶対的に思い込んでいる部分があるのも事実です。

 

アーミテージ:それが時として便利でしたからね。つまり、我々の陰に隠れていればよかったのですから。

 

春原:ナイ教授は改憲と解釈変更のどちらが日本にとって望ましいと思いますか?

 

ナイ:個人的な見解ですが、「九条改正」という戦いに精力を注ぐよりも「解釈改憲」で行くべきだと思います。私は日本が集団的自衛権を有していると考えています。そのためには憲法改正という「大戦」に臨むよりも、その解釈を変えることで集団的自衛権を可能にする方が得策でしょう。